用意周到に失わずに勝つ

 

今回「14歳からの孫子の兵法」斉藤孝著を読破した。今まで、孫子の兵法に関する多数の書籍を読破したが、同じ原理原則をあらゆる解釈と見解で、記述されているのが興味深い。
やはり、孫子の兵法に関する原理原則とは、【戦わずして勝つ】に尽きる。
徹底的な現実主義を貫き、失わずに勝つ方法を追究する事が一番重要と言える。
しかし、失わずに勝つ為に、各個人個人のやり方方法を探求するしかないのである。

今回の書籍に関して要約すれば、下記の通りである。

・善く戦う者は、人を致すも人に致されず
・善なる者の戦うや、奇勝無く智名なく勇功無し

・【善なる者とは、勝ち易きに勝つ者なり。】
充分な勝算があって初めて戦う。
優れた勝利は、称賛されず目立ちもしない。

今回の書籍に関する概略は、下記の通りである。
【1】戦わずして勝つ事こそが最善である
【2】徹底的な現実主義を貫く
【3】勝算なくして参戦なし
【4】情報を制す者が勝負を制す。情報あっても洞察力がなければ活かせない
【5】単に勝つのでなく、失わずに勝つ道を追求せよ
【6】日頃の徹底した練習や準備こそが、能
力を高めるだけでなく常勝を約束する
【7】希望的観測でなく数量的思考が重要
【8】勝算がなければ、自分に有利な条件が整うまで決して戦うな
【9】物事には必ず利害や善悪と言った二つの面があり、物事の両面を考慮し、事前準備すれば想定内に速やかに対処可能である。智者の慮は、必ず利害が雑う
【10】防御こそが最大の攻撃
【11】兵は詭道なり。戦いとは綺麗ごとではない。ルールなき騙し合い。どこまでも裏をかき、自分の有利な方に誘い込み、弱味や思いがけない場所を攻める
兵は詐を似て立ち、利を似て動き、分合を似て、変を為す者なり。
【12】戦いとは徹頭徹尾、相手の裏をかき続ける事である。
【13】目的は勝利であり、相手の破壊ではない。単に勝つのではなく、失わずに勝つ道を追求するのが一番重要である。
【14】ギャンブル的要素を出来るだけ排して、必勝を期すのが孫子の兵法である。運任せでなく、周到に状況把握し利用するべきである。
【15】出来るだけ損害の少ない勝ち方
【16】個人の命運は能力が握るが、集団の命運は勢いが決める

私個人に関して言えば、私の趣味は、ボクシングである。ボクシングスタイルは、アウトボクシングである。被弾したくないから、打たれずに打つファイトスタイルである。
しかし、感情で行動してはいけない。打たれたくないから、アウトボクシングするのはNGである。打たれたくないから逃げて、後退りしてしまうからである。打たれずに攻めるのが、アウトボクシングなのである。打たれずに攻撃するボクシングを用意周到に、常日頃から準備しなければならない。用意周到こそが、孫子の兵法なのである。

家康は、失わずに勝つ方法を追究し続けた。正に、孫子の兵法に関する原理原則を、貫き通した。正に、用意周到なのである。
だからこそ、日本を2分割した関ヶ原の戦いを 僅か1日で大勝したのである。