【道】の体得~【不戦勝】への道

まず、『 道(タオ) 』とは、何か?

・人や物が通るべき所
・宇宙自然の普遍的法則
・根元的実在
・万物の根元
・上記を支える自然の原理
・永遠不変の真理

道とは、宇宙の法則なのである。
道とは、中国の哲学的原理であり、老子の教えである。

格闘技に例えるなら、格闘技のルーツ(根元)である。宇宙のビッグバンで、何もない『無』から、技が誕生した。それが細胞分裂みたいに枝分かれし、格闘技が誕生した。格闘技という宇宙の法則が、枝分かれし、打撃となり又枝分かれし、ボクシング・キックボクシング・ムエタイ・相撲等に進化した。寝技も枝分かれし、柔道・レスリング・柔術等に進化した。

『道』とは、字から見ると、「首」(一番初め)+「走」(走る)と書かれる。

一番初めに走る。

原点(根元的実在)に戻ることなのである。

書道、武道、剣道、等を極めている人物ほど、根元的実在、所謂、基礎基本に必ず立ち返るのである。

老子の教えでは、「 道を体得し、道とともに歩む自然体が一番 」と力説している。
道の体得とは、格闘技での観点から述べると、達人の物真似なのである。

次に、『 体得 』とは何か?

『体得』とは、辞書によると、 『体験を通して十分理解して身につけること』と、記載されている。

経験や訓練を重ね、繰り返し繰り返し同じくことをする。
同じ事を反復し、頭に叩きこみながら練習して、知識や技能(技術的能力)を身につけること

と、ネットでは記載されている。

知識や能力は、やはり、絶えず継続する練習量なのである。

最後に、【 不戦勝 】への道について、述べてみたい。

不戦勝とは、戦わずして勝つことである。

自身のエネルギーを使わず、泥沼化させず、圧勝・圧倒的勝利をする事なのである。孫子の兵法における根元的思想である。
圧倒的勝利をするには、老子の教えである【 道 】根元的実在を体得し、自然原理に従わないと、戦わずして勝てない。

その点が、孫子がかなり老子から影響を受けたと思われる。

【 不戦勝 】戦わずして勝つには、どうすれば良いのか?

相手を騙し、相手の裏をかき、相手の意表をつくしかない。

孫子の名言『兵は詭道なり』とは、トリッキーな動きをする事に尽きる。

では、トリッキーとは何か?
・巧妙な様
・物事のやり方が優れており手際良し
・予想のつかない動き
・罠
・油断出来ず

変幻自在に、変わり身を素早くし、思いのままに自由自在に変化しないと、トリッキーにはならない。
臨機応変な対応こそが、孫子の兵法であり、『兵は詭道なり』なのである。
予想してないポイント・守られてない地点を攻撃する事なのである。

その為には、道を体得し、根元的実在をしっかり理解しないと、実現出来ない、
道を体得すれば、変幻自在になり、戦わずして勝つ【不戦勝】になる。

家康の場合、【 不戦勝 】への道を突き進んだ人物と言える。

本能寺の変で、信長が殺害されたら、伊賀越えした後、秀吉に天下をとられた直後に方向転換し、信長領地甲斐を攻撃し、領土拡大した。秀吉に服従しても秀吉死後、反旗を翻した。
正に、自然の原理原則に従って、変幻自在に臨機応変・変幻自在に対応したから、天下獲得・天下統一出来たのである。